年齢とともに「やつれた」「老けた」印象は、頬のボリューム低下や目の下のくぼみ、額やこめかみの凹みが原因で目立ちます。そこで注目されるのが、自分の脂肪を採取して顔へ移植する「脂肪注入」です。異物ではないため、アレルギーの心配が少なく、生着すれば長く効果を期待できるでしょう。
この記事では、脂肪注入の仕組みや向いている人、ヒアルロン酸注入との違い、部位別の効果、ダウンタイムとリスク、福岡のクリニックの費用目安まで、検討前に知っておきたい要点を徹底解説していきます。
脂肪注入とは?
脂肪注入とは、お腹・太もも・二の腕などから少量の脂肪を採取し、遠心分離などで不純物を取り除いたうえで、顔の気になる部位へ細いカニューレで少量ずつ注入する施術です。定着した脂肪は自身の組織として血流を得て、生理的な減少を除けば長期的に残ります。
脂肪注入の加工法は、ボリューム形成に適した「マイクロファット」、肌質改善を狙うごく微細な「ナノファット」が主な種類です。部位と目的に応じた使い分けが必要で、デザイン・注入層・注入量のコントロールが仕上がりを左右するため、信頼できるクリニックや医師選びが求められます。
加齢などによるコケやシワなどに悩んでいる方は、ぜひ脂肪注入を検討してみてください。
脂肪注入はこんな人におすすめ
脂肪注入は、以下の特徴に当てはまる人におすすめです。
- 顔全体のボリュームロスを自然に回復したい
- 目の下のくぼみや影クマを和らげ、疲れた印象を改善したい
- 額・こめかみを丸く整え、横顔の曲線美を出したい
- ヒアルロン酸より長く持つ施術を選びたい
- 自家組織でアレルギーの心配を抑えたい
このように、顔に関する見た目の悩みを抱えている方にとって、脂肪注入は有効な選択肢といえます。とくに、たるみやコケ、シワなどに悩んでいる方に脂肪注入はおすすめです。
脂肪注入とヒアルロン酸注入の違い
脂肪注入とよく比較検討される施術に、「ヒアルロン酸注入」があります。脂肪注入とヒアルロン酸注入は、「ボリュームを補う」という点は同じです。しかし、素材・持続・ダウンタイム・費用などが異なります。
以下の表でそれぞれの違いをわかりやすくまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
項目 | 脂肪注入 | ヒアルロン酸注入 |
素材 | 自分の脂肪 | 合成ヒアルロン酸 |
仕上がりの質感 | 触感が自然 | 製剤により硬さが異なる |
持続 | 生着後は長期的(半永久的) | 6〜12か月程度で吸収 |
可逆性 | 基本的に溶解不可 | ヒアルロニダーゼで溶解可 |
ダウンタイム | 採取部・注入部ともに腫れ/内出血(1〜2週間) | 腫れは軽め(数日) |
コスト | 採取・加工費が必要で高め | 比較的導入しやすい |
得意領域 | 額・こめかみ・頬など面の形成 | しわ溝や微調整のポイント使い |
なお、どちらの施術を選べばいいか悩む方は、以下の選び方の目安を参考にしてみましょう。
- ヒアルロン酸:短期のイベントに合わせて改善したい方、微調整がしたい方
- 脂肪注入:顔全体の若返りを求める方、長期の持続・質感を重視する方
脂肪注入で期待できる効果・メリット
脂肪注入で期待できる効果やそれに伴うメリットは、主に以下のとおりです。
- 頬のボリューム回復で輪郭を若返らせる
- 目の下のくぼみ・影・クマの軽減
- 額やこめかみの丸みを形成し横顔の曲線美を生み出す
- 唇・顎ラインのバランス改善
- 自分の脂肪を活用するため自然に仕上がる
- 効果が長期的に持続する
頬のボリューム回復で輪郭を若返らせる
頬のこけを補うと、影が減って若々しい輪郭に近づきます。また、輪郭という顔の土台が整うことで、ほうれい線や口元の影も目立ちにくくなるのも嬉しいポイントです。結果として、若々しい見た目への変化が期待できるでしょう。
目の下のくぼみ・影・クマの軽減
脂肪注入では、凹みが現れている部分に脂肪を少量ずつ重ね、影による疲れ顔の印象を和らげます。ただし、目の下は皮膚が薄いため、不自然さが出ないよう、層と量の徹底したコントロールが重要です。
額やこめかみの丸みを形成し横顔の曲線美を生み出す
脂肪注入を額やこめかみに行い、平坦さや凹みを整えると、横顔の曲線が美しく滑らかになります。柔らかな印象の顔を実現したいと考えている方にとっても、脂肪注入はおすすめです。
唇・顎ラインのバランス改善
脂肪注入は、唇や顎先にも対応できます。唇の厚みや顎先の前後・縦のバランスを整えられるため、顔全体のバランスを改善したい場合にもおすすめです。ただし、過量注入は避け、少量で丁寧なデザインが求められます。
自分の脂肪を活用するため自然に仕上がる
脂肪注入は、人工物ではなく自分の脂肪を活用するのが特徴です。そのため、異物感が少なく、触れたときの質感が自然なメリットがあります。また、生着後は自身の組織として馴染むのも特徴です。
効果が長期的に持続する
脂肪注入を行った定着部分は、吸収されたり減少したりしないため、長く残り続けます。注入方法や体質などによって持続効果は異なりますが、美容施術のなかでは比較的持続期間が長いのが魅力です。
脂肪注入の副作用・リスク・デメリット
脂肪注入を受ける際は、メリットだけではなく以下のようなデメリットも押さえておきましょう。
- 腫れや内出血、痛みなどのダウンタイムがある
- 仕上がりに個人差が生じるケースがある
- しこりや石灰化、脂肪壊死のリスクがある
- 感染・炎症などの合併症リスクがある
- 費用が比較的高い
腫れや内出血、痛みなどのダウンタイムがある
脂肪注入の施術後は、注入部と採取部の双方に腫れや内出血、痛みなどの反応が出ます。ピークは数日ほどで、1〜2週間かけて落ち着くのが一般的です。
仕上がりに個人差が生じるケースがある
脂肪注入の仕上がりには、左右差が出るなど個人差が生じます。仕上がりが気になる場合は、必要に応じてタッチアップで整えを行います。
しこりや石灰化、脂肪壊死のリスクがある
脂肪注入で過量や不均一な注入が生じると、しこりや石灰化、脂肪壊死のリスクが高まります。脂肪注入では、細かい少量ずつの丁寧な注入と適切な層の選択が重要です。
感染・炎症などの合併症リスクがある
上記のリスクとあわせて、過量や不均一な注入が生じると、感染や炎症などの合併症リスクが起こり得ます。ただし、これらは清潔かつ丁寧な注入と施術後の徹底した自己管理で低減できます。
万が一強い痛みや発赤、発熱が起きた場合は、速やかに施術を受けたクリニック・医師に相談しましょう。
費用が比較的高い
脂肪注入は、注入だけではなく脂肪の採取・加工が必要なため、ヒアルロン酸注入などの施術より初期費用は高めです。ただし、効果が長く持続する点を考慮すれば、長期的なコストパフォーマンスは高いといえます。
脂肪注入のダウンタイムと経過の目安
脂肪注入のダウンタイムは、「採取部」と「注入部」に分けて考えます。個人差はありますが、一般的な目安は以下のとおりです。
- 当日〜3日:注入部・採取部の腫れと内出血がピーク。冷却を中心に安静に過ごしましょう。
- 4〜7日:腫れがゆっくり引き、メイクでカバーできるようになります。マスク生活なら無理のない外出も可能です。
- 2〜4週間:むくみが落ち着き、形が安定してきます。軽い運動は、医師の許可後に再開しましょう。
- 1〜3か月:脂肪注入による効果が判定される時期です。必要があればタッチアップを検討しましょう。
このように、脂肪注入は長めに経過をみていく必要があるため、医師との細かな連携が欠かせません。また、施術後の注意点として、以下を押さえておくのも重要です。
- 入浴当日はシャワー、湯船は2〜3日後からにする
- 飲酒・激しい運動は、1週間程度控える
- 採取部は圧迫ガーメントの指示がある場合に着用する
- 強いマッサージや圧迫は生着の妨げになるため、できるだけ避ける
脂肪注入が受けられるおすすめクリニック・費用【福岡】
福岡で脂肪注入を受けるなら、「銀座美容クリニック 小倉院」がおすすめです。実際に提供されているメニューと各費用について、以下の表で確認してみてください。
施術内容 | 価格 |
脂肪採取・加工料金 | 200,000円 |
額 | 200,000円 |
こめかみ、目の上、目の下、ゴルゴ線、ほうれい線、唇、マリオネット線、顎 | 150,000円 |
静脈麻酔 | 33,000円 |
圧迫バンド | 5,500円 |
なお、福岡には脂肪注入を提供しているクリニックがほかにも存在しています。以下で厳選したクリニックが提供しているメニューと費用を紹介するので、比較してみてください。
- 東京中央美容外科 小倉院:61,900円〜206,300円+66,000円
※施術部位や種類によって料金は異なります
※+分は採取グラフト作成料です
- 湘南美容外科クリニック 小倉院:468,000円
このように、クリニックによって提供されているメニューの費用が異なるため、いくつか比較検討したうえで選びましょう。銀座美容クリニックはわかりやすい料金と丁寧なカウンセリングに力を入れているため、ぜひ気軽にご相談ください。
脂肪注入に関するよくある質問
最後に、脂肪注入に関するよくある質問を紹介します。クリニックに来院する前に知っておくべき内容をまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
脂肪注入の効果はどれくらい持続する?
施術部位に生着した脂肪は自身の組織として馴染み、長期的に残ります。最終的な形はおおむね施術後1〜3か月で安定し、以後は緩やかに推移するのが特徴です。
また、より長持ちを目指すには、体重を急に増減させない生活が欠かせません。経過の状態によっては、必要に応じてタッチアップを検討する場合があります。
脂肪注入のリスクは?
脂肪注入の代表的なリスクは、腫れ・内出血・痛み・むくみなどの反応です。また、左右差や経過によるボリューム低下、凹凸が生じる可能性もあります。まれではありますが、場合によってはしこりや石灰化、脂肪壊死、感染などの合併症が起こる可能性もあります。
これらのリスクを避けるためにも、事前のカウンセリングにて既往歴や内服薬の申告を必ず行いましょう。
まとめ
脂肪注入は、自分の脂肪を活用して顔の凹みやボリュームロスを自然に補い、若々しい輪郭と質感を取り戻す施術です。ヒアルロン酸注入に比べてダウンタイムや初期費用は大きくなりますが、生着後の持続力が高く、自然な質感に仕上がるメリットがあります。
ダウンタイムの目安やリスクをきちんと理解し、カウンセリングで仕上がりのイメージを医師と丁寧に共有しましょう。
なお、銀座美容クリニックでは、顔全体のバランスを重視したデザインと、施術後フォローまで見据えた計画をご提案します。まずは無料カウンセリングで、最適な方法を一緒に検討しましょう。